福島第一事故情報
各号機の状況
主なできごと
地震発生時1、2、3号機は運転中でしたが、自動停止しました。その後、地震や津波の影響で外部からの電源すべてが確保できなくなったため、原子炉と使用済燃料の貯蔵プールを冷却することができなくなりました。
また、4、5、6号機は定期検査中で、4号機の原子炉に燃料はなく、5、6号機は原子炉に燃料が入っている状態でした。4号機は1〜3号機と同様にすべての電源を失ったため、使用済燃料の貯蔵プールを冷却できない状態になりましたが、5、6号機では津波の被害を免れた1台のディーゼル発電機で原子炉と貯蔵プールを冷却しました。
1〜3号機は、それぞれ原子炉を冷やせない状態が長く続いたため、原子炉圧力容器では高熱となった燃料を覆う金属と原子炉内の水蒸気が化学反応して、水素が大量に発生しました。このため、水蒸気とともに放射性物質と水素が格納容器へ放出され、格納容器の圧力が上昇しました。
圧力の上昇が続くと格納容器が損傷して環境へ放射性物質を大量に放出する恐れがあることから、格納容器内の気体を外へ放出し、圧力を下げる作業がされました。しかし、これにより放出された水素が空気中の酸素と反応して水素爆発が発生し、1、3号機では原子炉建屋が大きく損傷、環境中へ大量の放射性物質を放出しました。4号機では、3号機で発生したと考えられる水素が流れ込んだために爆発し、原子炉建屋が損傷しました。
この爆発直後からは、原子炉と使用済燃料プールの冷却、外部からの電源確保、水素爆発の再発防止など、大量の放射性物質が放出することがないよう緊急的な対応がとられました。
※ 原子力災害対策本部資料「原子力安全に関するIAEA閣僚会議に対する日本国政府の報告書―東京電力福島原子力発電所の事故についてー」(平成23年6月)より作成
- 1号機の主なできごと(〜12/28)←クリックするとリストが見られます
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3/11 14:46 地震を感知し、運転中だった原子炉が自動停止 15:42 外部からの送電ストップ、非常用ディーゼル発電機故障により、電源喪失 16:36 非常用炉心冷却装置による注水が機能せず 3/12 01:20 原子炉格納容器の圧力が異常に上昇 10:17 原子炉格納容器の圧力を下げるため、原子炉内の蒸気を逃がすベントを開始 15:36 爆発が発生、原子炉建屋の上部が損傷 20:20 炉心に海水・ホウ酸を注入開始 3/24 11:30 外部電源の復旧により、中央操作室の照明が復帰 3/25 15:37 炉心への注水を海水から淡水に切り替え 4/6 22:30 水素爆発を避けるため、原子炉格納容器へ窒素ガスを封入開始 4/11 17:16頃 地震発生、外部からの送電ストップ、炉心への注水・原子炉格納容器への窒素ガス封入が停止 17:56 外部電源が復旧 18:04 炉心への注水を再開 23:19 原子炉格納容器への窒素ガス封入を再開 4/17 16:00 原子炉建屋での無人ロボットによる状況確認を実施 5/5 16:36〜 原子炉建屋内に作業員が入れるよう、放射性物質を取り除く装置を運搬 6/3 10:38 仮設の原子力圧力計を設置 6/27 16:20 汚染水を浄化した水を、原子炉へ一時注水 7/2 18:00 汚染水を浄化して原子炉に注水するシステムを稼働 7/29 10:37〜 原子炉格納容器内の気体のサンプル回収作業を実施 8/10 11:22 使用済燃料貯蔵プールの代替冷却装置の本格運転を開始 9/14 09:15〜 原子炉格納容器内のガスのサンプル回収作業を実施 10/7 11:44〜 原子炉建屋内において、空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 10/8 12:12〜
原子炉格納容器とつながる配管内に溜まっていた水素を除去するため窒素を注入 10/9 10:25〜 原子炉格納容器とつながる配管内に溜まっていた水素を除去するため窒素を注入 10/12
14:17〜 原子炉建屋内において、空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 10/28
原子炉建屋にカバー設置完了 11/4 13:35〜 原子炉建屋の上部において、空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 11/9 20:20 原子炉建屋のカバー内の排風機を起動 12/19 18:00 原子炉格納容器内の圧力を大気圧程度に低減するためのPCVガス管理システムの本格運用を開始 12/28 現在 原子炉及び使用済燃料貯蔵プールへ淡水の注入を継続中 - 2号機の主なできごと(〜12/28)
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3/11 14:46 地震を感知し、運転中だった原子炉が自動停止 15:42 外部からの送電ストップ、非常用ディーゼル発電機故障により、電源喪失 16:36 非常用炉心冷却装置による注水が機能せず 3/13 11:00 原子炉格納容器の圧力を下げるため、原子炉内の蒸気を逃がすベントを開始 3/14 16:34 炉心に海水を注入開始 22:50 原子炉格納容器の圧力が異常に上昇 3/15 00:02 原子炉格納容器の圧力を下げるため、原子炉内の蒸気を逃がすベントを開始 06:10 爆発音が発生、原子炉建屋の一部が損傷、圧力制御室が損傷した可能性あり 3/26 10:10 炉心への注水を海水から淡水に切り替え 16:46 外部電源の復旧により、中央操作室の照明が復帰 4/2 09:30頃 取水口付近のピット(コンクリート製の立坑)に1時間あたり1,000ミリシーベルトを超える水を確認、ピット側面からの水の流出を確認 4/6 05:38 ピット(コンクリート製の立坑)側面からの水の流出停止を確認 4/11 17:16頃 地震発生、外部からの送電ストップ、炉心への注水が停止 17:56 外部電源が復旧 18:04 炉心への注水を再開 4/12 19:35 タービン建屋トレンチ(立坑)の水を復水器へ移送 4/18 13:42 原子炉建屋での無人ロボットによる状況確認を実施 4/19 10:08 タービン建屋トレンチ(立坑)の水を集中廃棄物処理施設へ移送 5/31 17:21 使用済燃料貯蔵プールの冷却装置の運転開始 6/11 12:42 原子炉建屋の局所排風機の運転を開始 6/20 05:00 原子炉建屋の二重扉を解放 6/23 10:36〜 仮設の原子力圧力計を設置 6/28 20:08 原子炉への窒素の封入を開始 7/2 18:00 汚染水を浄化して原子炉に注水するシステムを稼働 7/8 10:34〜 原子炉建屋において、ロボットで空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 8/9 10:39〜 原子炉格納容器内の気体のサンプル回収作業を実施 10/28 18:00 原子炉格納容器内の圧力を大気圧程度に低減するためのPCVガス管理システムの本格運用を開始 11/1 11:23〜
原子炉建屋の開口部において、空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 11/2 02:48〜
原子炉格納容器内から半減期が短い放射性キセノンが検出されたことをうけ、臨界を防ぐために原子炉へホウ酸水を注入 11/6 11:04〜 使用済燃料貯蔵プールの放射性物質の除去装置の本格運転を開始 12/2 12:00〜 原子炉建屋の上部において、空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 12/6 08:25〜 原子炉建屋の上部において、空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 12/28 現在 原子炉及び使用済燃料貯蔵プールへ淡水の注入を継続中 - 3号機の主なできごと(〜12/28)
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3/11 14:46 地震を感知し、運転中だった原子炉が自動停止 15:42 外部からの送電ストップ、非常用ディーゼル発電機故障により、電源喪失 3/13 05:10 非常用炉心冷却装置による注水が機能せず 08:41 原子炉格納容器の圧力を下げるため、原子炉の蒸気を逃がすベントを開始 13:12 炉心に海水およびホウ酸を注入開始 3/14 05:20 原子炉格納容器の圧力を下げるため、原子炉の蒸気を逃がすベントを開始 07:44 原子炉格納容器の圧力が異常に上昇 11:01 爆発が発生、原子炉建屋の上部が損傷 3/22 22:46 外部電源の復旧により、中央操作室の照明が復帰 3/24 05:35 炉心に海水を注入開始 3/25 18:02 炉心への注水を海水から淡水に切り替え 4/11 17:16頃 地震発生、外部からの送電ストップ、炉心への注水が停止 18:04 1・2号機の外部電源復旧により、炉心への注水を再開 4/17 11:30 原子炉建屋での無人ロボットによる状況確認を実施 6/24 10:31〜 原子炉建屋での無人ロボットによる状況確認を実施 6/30 08:56 タービン建屋の地下のたまり水を集中廃棄物処理施設に移送開始 7/1 11:00 使用済み燃料貯蔵プール冷却装置の運転を開始 7/1 11:43〜 原子炉建屋において、ロボットで清掃 7/2 10:59 原子炉建屋において、ロボットで放射線量の調査を実施 7/3 08:30〜 原子炉建屋の大物搬入口付近の床に、鉄板を設置 7/8 13:35〜 原子炉建屋に入り、窒素ガスを封入する箇所の調査を実施 7/14 20:01 原子炉格納容器への窒素ガス封入を開始 7/26 11:15〜 原子炉建屋において、ロボットによる放射線量の調査を実施 7/27 12:00〜 原子炉建屋に入り、現場の確認と放射線量の調査を実施 9/16 10:16〜
原子炉へホウ酸水を注入 10/12 08:41〜 原子炉建屋内において、空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 11/5 11:25〜 原子炉建屋の上部において、空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 11/9 09:22〜 原子炉建屋の上部において、空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 11/29 9:24〜 原子炉建屋の上部において、空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 11/30 9:00〜 原子炉建屋の上部において、空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 12/5 10:35〜 原子炉建屋の上部において、空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 12/10 09:00〜 原子炉建屋の上部において、空気中の放射性物質のサンプル回収作業を実施 12/28 現在 原子炉及び使用済燃料貯蔵プールへ淡水の注入を継続中 - 4号機の主なできごと(〜12/28)
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3/11 15:42 外部からの送電ストップ、非常用ディーゼル発電機故障により、電源喪失 3/15 06:14 原子炉建屋の一部の破損を確認 09:38 火災発生 3/16 05:45 火災発生 3/29 11:50 外部電源の復旧により、中央操作室の照明が復帰 4/12 12:00 使用済燃料プール内の水のサンプル回収作業を実施 4/22 使用済燃料貯蔵プールの水位などを測定 5/9 使用済燃料貯蔵プールを支える部分の強化工事を開始 6/10 14:00〜 原子炉建屋に入り、作業環境などの調査を実施 6/29 13:28 原子炉建屋に入り、作業環境の調査を実施 7/31 12:44〜 使用済燃料貯蔵プールの代替冷却装置の本格運転を開始 8/20 10:24〜 使用済燃料貯蔵プールの塩分除去装置の試運転を開始 8/20 11:34〜 使用済燃料貯蔵プールの塩分除去装置の本格運転を開始 11/29 10:58〜 イオン交換装置による、使用済燃料プールの塩分除去を開始 12/28 現在 使用済燃料貯蔵プールへ淡水の注入を継続中
(定期検査中だったため、原子炉内に燃料はない)
※ 原子力安全・保安院資料などより作成