コラム

世界のエネルギー事情

中国のエネルギー事情はどうなっているの?

中国のエネルギー事情はどうなっているの?



約14億人(2022年)という世界一の人口を抱える中国は、1978年の改革開放以来、経済が著しく成長を続け、それに伴いエネルギー消費も伸び続けています。
中国は石炭埋蔵量が世界有数の規模であり、発電のほとんどが石炭火力によるものです。2021年では、すべての発電量のうち約6割を石炭火力が占めており、大気汚染、水質汚染などの公害問題の深刻化が続いており、CO2排出量は、約106億トンと依然として世界最大の排出国となっています。
その対策として、中国は2008年、水力や風力などの再生可能エネルギーの開発、および原子力発電の開発を積極的に行い、優先的に運転するなどとした計画を発表しました。2020年9月には習近平国家主席が国連総会で、CO2排出量を2030年までに減少に転じさせ(カーボンピークアウト)、2060年までにCO2実質排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を目指す「ダブルカーボン」宣言を行いました。
原子力発電は、日本で起きた2011年福島第一原子力発電所事故を受けて、「新たな原子力発電の計画の審査・承認を一時中止する」としたものの、その後開発を進めており、2024年1月現在で、運転中は55基(約5,700万kW)、建設中・計画は51基(5,645.2kW)となり、運転中の設備容量では、米国、フランスに次ぎ世界第3位です。世界では過去10年間に67基の原子炉が営業運転を始めていますが、そのうち約6割の38基は中国が占め、積極的な開発が進められています。原子力発電量において、2020年から2022年まで、フランスを抜き世界第2位となっています。

2024年6月19日


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