コラム

むずかしいからきいてみた

電気のことをわかりやすく発信!電気予報士なな子さんに聞いてみた

掲載日:2023.4.12

#むずかしいからきいてみた

#エネルギー × “ 〇〇〇〇 ”


なるほど!と思う話題、エネルギーにまつわる雑学、ちょっと誰かにシェアしたくなるエネルギーの話をあらゆる方向からご紹介するこの企画。


第8回のテーマは「エネルギーד 情報発信 ”」。


私たちにとって、なくてはならない電気ですが、そのしくみについては「よくわからない」という方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな電気にまつわる情報を幅広く発信している「電気予報士 なな子さん」こと伊藤菜々さんに、ご自身の活動や電気業界のことについてお話をうかがいました。




電気のことをわかりやすく伝えたい

伊藤さんは、新しいエネルギー電力会社の立ち上げを支援するお仕事のかたわら、YouTubeチャンネル「電気予報士 なな子のおでんき予報」を運営しています。

大学を卒業後、先物取引の会社で石油や天然ガスなどのエネルギーに関わる取引を担当。その後、電力会社で電気の販売などを経験したそうです。


“ 電気を販売する仕事をしていたときは、自分の会社で扱っているサービスしか提供することができませんでした。

 でも、電気は生活や環境など、私たちの暮らしに密接に関わっているもの。

 だから、さまざまな情報をわかりやすく地域のみなさんに伝えていきたいと思って、YouTubeを始めました ”


YouTubeでは電気にまつわる施設へ行ってみたり、電気自動車を実際に購入してみたりと、体験を元にした情報提供が人気です。


< 伊藤さんおすすめの動画 >

● テスラモデル3☆ついに納車しました~!!納車方法を解説☆


● 関西電力送配電さん☆大阪南配電エンジニアリングセンターで高所作業と電柱昇る体験してきたよ☆


● 黒部ダムに行ってきたよ☆扇沢駅から電気バスに乗って♪



電気はどうやって家庭に届けられているの?

電気は発電所でつくられて、送電線を通って家庭に届けられます。でも、そのままでは使えません。発電所で発電された電気は、なんと最大50万Vにもおよぶ超高電圧なのです。家庭で使える電気は100V〜200Vなので、届くまでには変電所を何度か通って電圧を下げていきます。


“ 発電所や変電所という言葉は知っていても、実際に見学したことがあるという人は、少ないのではないでしょうか。

私も初めて見学に行ったときは、「電気って、本当にこうやって家庭まで届けられているんだ」と実感しました ”


見てもらうほうが理解しやすいものは、できるだけ取材に行くようにしているという伊藤さん。

毎週3〜6本の動画を作成するのは大変な作業ですが、視聴者からの「わかりやすかった」という声に元気をもらっているそうです。


● 中部電力さんの浜岡原子力発電所に行ってきたよ~☆


● 東京電力パワーグリッドさんの地下変電所を見学してきたよ☆



見学に行くなら「エネパ」がおすすめ!

これまで、さまざまな施設を取材で訪れている伊藤さんに、オススメの見学先を教えてもらいました。


“ 全国に66カ所ある「次世代エネルギーパーク(エネパ)」がおすすめです。

再生可能エネルギーについて学べる施設なのですが、発電と地域風土との関係がわかるので、面白いですよ ”


太陽、風、水、地熱、植物などの自然のチカラをエネルギーに換えるのが、再生可能エネルギーです。

だからエネパは、そのチカラがとても強い場所にあります。そのため、日本全国のエネパは、どこへ行っても特徴的な施設ばかり。

ぜひ、近くの施設に遊びに行ってみてください。


なっとく!再生可能エネルギー|次世代エネルギーパーク|経済産業省 資源エネルギー庁

明るい未来をみんなで考えよう

いま、電気代が高くなっています。この原因のひとつは、火力発電に使う石炭や石油などの値段が上がっていることです。

日本のエネルギーは、約7割を火力発電に頼っていて、その燃料のほとんどを海外から輸入しています。


“ 日本のエネルギー自給率は、わずか1割ほどしかありません。

もしも、海外からエネルギー資源が輸入できなくなれば、電力を安定的に供給することができなくなってしまいます。

だから、いかにして自給率を上げていくかというとこを、みんなで真剣に考えていくことが大事ですね ”


参考:知ってほしい!日本のエネルギーの特殊な事情

世界では、脱炭素社会の実現に向けて、さまざまな取り組みが進んでいます。たとえば、自動車産業。

ポルシェ、ベンツ、アウディ、テスラなど、あらゆるメーカーが電気自動車の開発を進めています。

日本でも2035年をめどに、二酸化炭素が多く排出されるガソリン車の販売をやめるという話も出てきています。


「将来は、電気における日本と海外の架け橋になりたい」という伊藤さん。

電気のことをわかりやすく伝える活動は、一人ひとりがエネルギーについて考えるきっかけにつながっているのですね。




ライタープロフィール

コクブサトシ/ディレクター・ライター。広告制作会社、編集プロダクション勤務を経て2022年に独立。

企業広報誌、社内報、WEBサイトなどの制作のほか、媒体の立ち上げや新規事業広報などに携わる。

経験分野は、食、子育て、保険、共済、福祉、住宅、リクルートなど。

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