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2020年9月に筑波大学 岡島敬一教授の研究室の学生10名が柏崎刈羽原子力発電所を視察しました。
発電所の視察後は日本エネルギー経済研究所 木村謙仁さんのコーディネートのもと、柏崎エネルギーフォーラムの方々と原子力発電所の再稼働をテーマにディスカッションしました。


柏崎刈羽原子力発電所を視察した感想

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発電所職員の熱量を感じた

小さいころに新潟に住んでいたことがある。昨年福島第一原子力発電所を視察し、今日柏崎に来た。福島では事故への謝罪の雰囲気が強く、暗いイメージだったが、柏崎はエンジニアとして事故のことを反省しつつも、再稼働に向けた熱量が説明者からすごく伝わってきた。


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原子力に対するイメージが変わった

愛知県生まれで、原子力発電所は身近な存在ではなかったが、今日視察して必要な施設だと感じた。マスメディアの報道はマイナスのイメージだが、原子力は、 日本の技術が結集された発電施設だと感じた。


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発電所の安全対策について学べた

発電所の見学は初めてだったが、実際発電所内を見て安全対策をすごくしっかりしていることが分かった。現在、自然エネルギーの研究をしているが、出力が安定しないという欠点があるので、それを補う原子力などの電源は重要だと思う。


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ディスカッション:柏崎刈羽原子力発電所を再稼働するべきか?

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再稼働すべきか判断できないが、必要だと思う

どういう基準で審査されているのか、わからないので、判断できない。地元の人が好意的だったとしても、データを取ってエビデンスに基づいた判断が必要。地球温暖化問題について、再生可能エネルギーで足りない部分を原子力で補う必要があると思う。


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国民の理解を得て稼働してほしい

安全対策をしっかりしていることが分かったので、再稼働には賛成。ただ、福島で事故が起きてしまい、国民が納得するための努力が必要だと思う。地域の人に視察してもらう機会などを設けられたらいいと思う。


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地元の人はどう感じているのかが重要

再稼働についてはどちらともいえない。再生可能エネルギーだけではCO2排出の削減目標を達成するのは難しい。発電所が安全対策をしっかり対応しているのが分かり、私は賛成だが、近隣の方の賛成なくして再稼働はできないと感じた。地元のおばちゃんはどう感じているのかなと思った。


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脱炭素に必要なので再稼働には賛成。エネルギーセキュリティからも、国産のエネルギーが必要。再生可能エネルギーだけでは足りないので、地域の方から賛成が得られれば再稼働してもよいと思う。


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柏崎エネルギーフォーラムのみなさまのご意見

「この町のおばちゃんはどう感じているのか?」という話がでたが、この町に住む原子力について意識が高くない方は、ほぼ東京の方と同じ考えだと思う。テレビが危ないと言えば危ないと考える。ここに住んでいるからといって深く考えてはいないと思う。私はひとつひとつ学習し、きちんと理解したうえで再稼働について 必要かどうか、地元の経済にどのように関わってくるのか考えることが大切だと思っている。

一方的な視点で見るのではなく、その裏側まで見てほしい。マスコミが報道する視点だけで判断しないでほしい。柏崎刈羽原子力発電所のあるこの地元ではたくさんの人が生活している。既得権益者として利益をむさぼっているわけではないということは知ってほしい。

(会長 山田幸弘氏)

水素など次世代のエネルギーを勉強されていて、期待している。みなさんの研究は将来の日本のエネルギー需要を考えたときに非常に重要になってくる。 日本はエネルギー自給率が非常に低いが、東京で地震が起きた場合に、火力だけで東京の電力を補えるのかと危惧している。みなさんの研究を活かして日本のエネルギーを支えてほしい。もっと議論したいと思える良い時間になった。

(副会長 高橋武氏)

コーディネーター木村さんの総括

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日本エネルギー経済研究所 木村謙仁氏
学生のみなさんは賛成・反対一辺倒になるのではなく、ご自身で考えてさまざまな意見を発言していた。コロナで対面での議論はなかなかできない状況だが、自分にない意見を聞くことで研究者としても人間としても成長できる。ぜひ引き続き色々な場で議論を活性化させてほしい。


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