原子力・エネルギー図面集

【6-3-05】放射線防護の考え方

放射線の人体への影響のあり方には「確定的影響」と「確率的影響」がある。 確定的影響は、「一定量の放射線を受けると影響が現れる」現象をいい、受けた放射線の量が多くなるほど、その影響度(障害)も大きくなる。確定的影響は、数多くの細胞が放射線によって傷ついたときに生じ、毛が抜けたり、白内障 になったりという障害が発生するが、放射線を受ける量を一定量(しきい値)以下に抑えることで防ぐことができる。 一方、確率的影響は、一定量の放射線を受けたとしても必ずしも影響が現れるわけではなく「放射線を受ける量が多くなるほど影響が現れる確率が高まる」現象をいう。確率的影響は、しきい値がないと仮定する影響のことでガンや 白血病があるが、放射線の量が多くなったからといって、症状が重くなるわけではない。 放射線防護の原則は、しきい値のある確定的影響はそれ以下で、しきい値はないと仮定する確率的影響は容認できるレベル以下で線量を管理することとしている。(2016年3月14日更新)

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